心意気とちゃめっけ
冷水浦で空き地を借りて、改修工程で出た廃材・鉄・プラスチック類などをケージ分けして仮置きしているのですが、そろそろいっぱいになってきたので、先日片付けをしました。
ここで言う「片付け」とは、以下の処理施設に不要なものを適切に分類して持っていくこと。
・クリーンセンター:家庭ゴミ
・スクラップ屋:金属製品の産業廃棄物
・産廃屋:上記以外の産業廃棄物
今回は2tトラックをレンタルして3往復しました。荷積み・運転・荷下ろし・運転…を何度も繰り返すので、まあまあヘトヘトでドロドロになりますが、これも大事な作業です。
最初に訪れたのは、海南市のクリーンセンター。ここで受け取ってもらえるのは家庭ゴミです。普段、ゴミ収集車が定期的に地域のゴミステーションまで無料で回収に来てくれていますよね。地域差はありますが、持ち込みゴミは有料扱いになることがあります。
家を改修する際に旧居住者が残していった私物を「残地物」と呼ぶのですが、この残地物に分類されるようなホース・傘・掃除機といった生活用品や家具なども、家庭ゴミとしてクリーンセンターに出すことができます。
次に向かったのは、海南市と和歌山市のちょうど間にあるスクラップ屋。鉄は溶かして資源として再利用しやすいため、スクラップ屋だけ買取対応(=お金がもらえる)になります。
鉄の買取単価は変動相場です。なので、鉄の種類だけでなく、持ち込むタイミングによって値段が変わります。今回はトラック一杯分の鉄が16,860円になりました。
そして、最後が産廃屋。なかでも僕の好きな「めらリサイクル」さんに行ってきました。
産廃屋では、家庭ゴミから産業廃棄物までなんでも引き取ってもらうことができます。ですが、家庭ゴミはクリーンセンターで引き取ってもらった方が安いし、鉄はスクラップ屋で売った方がお金になる。なので、それら以外の産業廃棄物(コンクリートの破片・屋根材・断熱材・木材・畳など)を産廃屋に持っていきます。
僕が「めらリサイクル」さんを好きな理由は、ゴミをしっかり分別して資源を大切にしようとする姿勢や、産廃業界を楽しくいいものにしようという熱意がひしひしと伝わってくるから。
ゴミはきちんと分別するほど、引き取り料金が安く済みます。理由は簡単、手間賃を省いてもらえるから。一般的な産廃屋は、持ち込まれたゴミの分別度合いを測るために木材・ガラス・瓦礫・コンクリートなどの4〜5項目を用います。だけど「めらリサイクル」さんで用いるのは、その約2倍の10項目ほど。約1㎥ごとに分別状況を確認し、料金を割り出しています。
手間の掛かる確認作業をあえて導入することで、持ち込む人たちにも分別の意識を根付かせ、資源を有効活用して地球の環境をちゃんと守ろうとしている。今まで関西でいろんな産廃屋さんにお世話になりましたが、思いの熱さはここがダントツです。
心意気だけでなく、看板のはしばしに見える“ちゃめっけ”もいい。自分たちの納得のいく形でめいっぱい働いてめいっぱい楽しもうとする姿勢が心地良く、すっかりファンになりました。
こうして3カ所をめぐったのち、2tトラックを返却し、冷水浦に帰宅した頃には夕暮れ前になっていました。冷水浦のケージは綺麗サッパリ。ここがまた山になるくらい、引き続き、がんばって空き家の改修に励みます!