おもしろいじゃないですか
和歌山に移ってきた理由。
よく聞かれるんですけど、「どうして和歌山に来たんですか?」という質問に対して「和歌山おもしろいじゃないですか!」とはっきりと言うんですが、今になってもう少し丁寧に答えると「ここに来たら、この環境が根っからおもしろいと思える自分が見つかるから」ということでしょうか。
おもしろい人がいて、おもしろい場所は元々居た大阪にもたくさんあります。
というかめちゃくちゃあります。でも、その面白さを感じる自分は鈍くなってきているな。という自分の問題に眼がいくようになってきました。情報の量に埋もれて、本来面白くみれるはずのものが面白く感じない、麻薬漬けのような体になってしまったのか。。
という自分への懐疑心が発端で移住を考えるようになりました。
きっかけになったのは2017年に居た兵庫県篠山市の新築工事。
篠山市というところは文化的な教養のある街、歴史のある城下町も残っていて大好きなところなんですが、刺激物はなにもないんですよ。
なにもないと言ってもそれは篠山にはじめて出会った、大阪の密度の高いところで生活していた自分の感覚です。
そこから半年間、小さな小屋で生活するんですが1つ1つのことに目がいくんです。春の朝の霧だった空気の匂い、田んぼに水を張った春過ぎ、桜が咲いた、たけのこが採れた、いい器に出会えた、もうそれだけで嬉しくてたまらないんです。
そしてそんな街の良さを知っている「人」がたくさんいる。ここがとっても大事なんです。
半年間経って「まだこの生活を続けたいな」と本心で思っていました。篠山のこの幸福感って皆がある程度共有できていることがすごいんです。
だから変な話かもしれないけれど違う場所で、こんな感覚で生活ができる場所を探そうと。
それで行き着いたのが和歌山の海南という街でした。
決して派手さはないし、場所もあまり認知されていないけれど、それもまた良い。
その街を好きになることがおもしろい街をつくるんですね。